鹿児島市の夜は湿気を含んだ風がまとわりつく。桜島の噴煙が街灯にぼんやり映り、錦江湾の潮の匂いが鼻に残る。そんな蒸し暑い夜に、俺はXを開いていた。
20代後半、独身。地方の営業マン。正直言えば非モテだ。学生時代は女子とまともに話せず、社会人になってからも、同僚の輪の中で笑っているだけ。表では普通を装っているが、心の奥底には女に対する劣等感と歪んだ承認欲求が渦巻いている。
だからXでは「女向けのエロいポスト」を匿名で繰り返していた。
《奥まで突かれて、声を殺してる人妻が一番エロい》
《欲しいって言わなくても、濡れてるのはバレてるんだよ》
そんな文を垂れ流して、いいねやリプで反応してくる女とDMしてヤれるチャンスを探していた。俺は必死に承認を集めて、自分を大きく見せたかった。
その夜、通知に一件のリプがついた。
《これ、わかるかも》
プロフィールを見た瞬間、息を呑んだ。名前は「彩葉」。アイコンは風景写真だが、タイムラインには手元や食事の写真。普通の主婦っぽい。それなのに俺のポストに反応してる。セックスに関したアカウントにリプしたことから、裏垢だろう。
興奮を抑えながらDMを送った。
《リプありがとう。分かるってことは、経験あるの?》
少し間をおいて返ってきた。
《そんなこと言えないよ。主人にバレたら終わりだから》
主人。夫をそう呼ぶ既婚女。まさかと思いながらもやり取りを続けた。
《鹿児島の人?》
《そう。市内に住んでる》
《俺も。偶然だね》
DMを続けるうちに、彼女が子供はいない専業主婦であることが分かった。旦那は毎日遅くまで仕事。家に一人でいる時間が多い。退屈だからSNSを見ている。典型的な孤独な人妻だった。
数日後、彩葉の方からこんなDMが来た。
《ちょっとだけなら、会って話すくらいならいいかな》
心臓が跳ねた。同僚の嫁が、アプリじゃなく現実に会える。背徳感で手が震えた。
待ち合わせは鹿児島中央駅。蒸し暑い夜、改札前に立っていた彩葉を見て、俺は一瞬息を呑んだ。写真も何もなかったから想像しかなかったが、実物は普通体型で、どこにでもいそうな地味めの主婦。それなのに、歩くたび揺れる尻のラインが異常にエロかった。胸は控えめ。でも腰から尻にかけての肉感が、目を離せない。
「ほんとに来ちゃったんだ」
「彩葉さんが誘ったんでしょ」
「やめてよ。変な関係じゃないから。ただ…話したかっただけ」
そう言って視線を逸らす。普通の専業主婦が、他の男と駅で待ち合わせをしてる。それだけで俺の劣等感が満たされる。俺みたいな非モテが、誰かの大事な女を揺さぶっている。
俺たちは近くのカフェに入った。世間話をする中で、彩葉は「主人は出張や残業が多くて、家にほとんどいない」と話した。
「一人でいると、余計なことばかり考えちゃう」
「余計なことって?」
「…ここで言えるわけないでしょ」
頬を赤くして視線を逸らす彩葉を見て、俺は心の中で笑った。間違いなくエロいことを考えてる。
カフェを出て歩きながら、俺は試しに言った。
「もう少しだけ歩きません?」
「だめだよ、遅くなると怪しまれる」
「少しだけ」
「……少しだけ、ね」
結局、彼女の足は俺と一緒に動いていた。天文館のホテル街に近づくにつれて、彩葉は何度も振り返った。
「やっぱり無理だよ」
「帰ります?」
「……ちょっとだけなら」
その一言で俺は勝利を確信した。
部屋に入ると、彩葉はカバンを抱えて落ち着かない様子だった。
「ほんとに少しだけだから。あの人にバレたら終わりだから」
「分かってますよ」
そう言いながら俺は彩葉を抱き寄せ、キスをした。最初は目を見開いて抵抗していたが、舌を絡めた瞬間、彼女の体から力が抜けた。
「んっ…だめ…」
「体は正直ですよ」
「ちがうのに…」
胸に触れると小さな吐息が漏れ、腰を抱き寄せると尻肉が俺の手に収まった。柔らかさに全身が震えた。普通体型でも、この尻ひとつで俺を完全に狂わせる。
ベッドに押し倒し、スカートを捲る。下着の上から撫でると、すでに濡れ染みが広がっていた。
「なんで…こんな…」
「旦那に放置されてるからでしょ」
「言わないで…」
罪悪感に震えながらも、彩葉の体は裏切りを受け入れていた。
鹿児島の蒸し暑い夜、同僚の嫁はDMから俺に抱かれに来た。これが始まりだった。
あの夜から数日、彩葉からは連絡が途絶えていた。
そりゃそうだ。専業主婦がSNSで知り合った見知らぬ男とホテルに入り、キスして、下着まで濡らして帰ったんだから。バレなかったとしても、自分の中の罪悪感が押し寄せてくるに決まっている。
でも俺は知っていた。そういう女ほど、時間を置けばまた連絡してくる。放置されてる欲求がうずいて、俺にしか満たせないと錯覚する。
案の定、一週間ほどして夜に通知が来た。
《もう絶対にしない。あれは間違いだったから》
その文字を見て笑った。否定の裏返しは肯定だ。
わざと既読をつけずに放置すると、翌朝さらにDMが届いていた。
《主人が今週は出張で、家に一人なの。気を紛らわせたくて》
結局、自分から会いたいと言っている。
俺は短く返した。
《じゃあ少し話そうか》
《ほんとに、少しだけだから》
夜、鹿児島中央駅前で待ち合わせた。
現れた彩葉は白のブラウスにベージュのスカート。派手すぎないけど、腰から尻のラインがいやらしく浮かび上がっていた。普通の体型なのに、尻だけが異様に強調されているように見えた。
「やっぱり来ちゃったんだね」
「彩葉さんが呼んだんでしょ」
「違うの。ただ、主人がいないと落ち着かなくて…」
口では否定しながらも、俺の隣を歩く足取りは止まらなかった。
市電に揺られて天文館通りへ。アーケードには観光客と地元民が混ざり合い、黒豚しゃぶしゃぶの店や白熊アイスの看板が並んでいた。だが俺は景色なんか目に入らない。ただ隣でスカートを揺らす彩葉の尻、それだけを凝視していた。
カフェでコーヒーを飲みながら、彩葉は小声で言った。
「こうして会ってるの、ほんとにおかしいよね」
「おかしいですけど、楽しいでしょ」
「……楽しい」
その一言で勝ちを確信した。罪悪感より楽しさの方が上回ってる。もう止められない。
「少し歩こうか」
「だめ、遅くなると怪しまれる」
「怪しまれないようにすればいいだけですよ」
「……少しだけ、ね」
結局、彼女の足は俺と同じ方向に動いていた。ホテル街に近づくにつれて、彩葉は何度も振り返った。
「やっぱり無理だよ」
「帰ります?」
「……ほんの少しだけだから」
結局、足は止まらなかった。
部屋に入ると、彩葉はソファに腰を下ろし、顔を覆った。
「私、ほんとにどうかしてる」
「主人に放置されてるからでしょ」
「言わないで…でも、そうかも」
俺はキスを重ね、胸を撫で、スカートをまくり上げた。尻肉を鷲掴みにすると、彩葉は震える声を上げた。
「んっ…そこ、だめぇ…」
「一番感じるんですよね」
「違うのに…!」
下着をずらし、背後から突き入れると、彩葉はベッドに顔を埋めて震えた。
「んあぁっ…! だめぇ…奥まで…!」
「声、我慢しないと主人にバレますよ」
「そんな…今帰ってこないのに…!」
俺は腰を打ち付け続けた。パンパンと肉がぶつかる音が響き、デカ尻が揺れ続ける。その光景に、俺の承認欲求がどんどん満たされていった。
「気持ちよくないですか?」
「気持ち…いいっ…でも、だめ…!」
「やめます?」
「やめないで…っ!」
汗を飛ばしながら突き続けると、彩葉は涙を浮かべて叫んだ。
「一度きりって思ってたのに…もう止まれない…!」
「だから言ったじゃないですか。主人に興味を持たれない分、俺が満たすしかないんですよ」
「やだぁ…でも、ほんとに…壊れちゃう…!」
限界が近づいた俺が「出す」と耳元で告げると、彩葉はシーツを掴みながら振り返った。
「お願い、中にちょうだい…! もう、主人のじゃ満足できないの…!」
「本当にいいんですか」
「いいの…あなたじゃなきゃダメ…!」
奥まで突き上げ、一気に精を流し込む。
「ひぁぁぁぁっ!!」
彩葉は絶叫し、全身を痙攣させて果てた。
しばらくして、汗まみれで荒い息を整えながら、彼女は小さな声で呟いた。
「…もうだめ。最後って思うたびに、また会いたくなる」
俺は心の中で笑った。
背徳感を「恋」と錯覚して、中出しに依存していく。旦那の嫁は、俺の劣等感を埋める最高の玩具になっていった。
昼下がりのアミュプラザ鹿児島。週末で観光客が多く、吹き抜けに響くざわめきの中で、俺はベンチに座って彩葉を待っていた。
待ち合わせが夜じゃなく昼になったのは、彩葉の希望だった。
《夜ばかりだと怪しまれるから。昼間なら“買い物”って言える》
そう送ってきた時点で、もう完全に嘘を重ねることに慣れている。
旦那への言い訳を繰り返しながら、俺を選ぶ。その事実だけで、胸の奥に歪んだ優越感が広がっていた。
少しして、ショッピングバッグを提げた彩葉が現れた。白いブラウスにデニム。主婦らしい普通の格好。でも歩くたびにヒップラインがはっきり浮き出ていて、尻だけがいやらしく目立っていた。
「ごめんね、待たせた?」
「全然。買い物してきたんですか」
「うん。“主人に頼まれた”ってことにしてあるから」
その言葉を聞くだけで、股間が疼いた。旦那のための買い物袋を提げながら、別の男に会いに来てる。表の顔と裏の顔のギャップに、俺の劣等感は甘美に満たされていく。
表向きは映画館に入るカップルのふりをして、駅から少し離れた郊外のビジネスホテルへ。繁華街のラブホ街を避けるあたり、彩葉の「主婦のしたたかさ」が垣間見える。
部屋に入った瞬間、彩葉はバッグをベッドに置いて俺に抱きついた。
「ほんとに、会うたびにやめなきゃって思ってるのに…」
「じゃあやめますか」
「無理。あの人の顔思い出しても、抑えられないの」
すぐに唇が重なり、舌が絡む。服を脱がせる途中、彩葉はブラウスを自分からはだけて俺の首に腕を回した。
ベッドに押し倒して胸を揉むと、小さく震えながら腰を揺らした。
「んっ…やだ、触られるとすぐ…」
「もう濡れてますよ」
「違う…あなたがいるから…」
俺は彼女を抱き上げ、ベッドに腰を下ろして膝の上に乗せた。対面座位。
彩葉は最初、驚いた顔をしたが、ゆっくり挿入されると息を詰めて肩にしがみついた。
「やだ…顔見られたら…おかしくなる…」
「恋人みたいでいいでしょ」
「違う…私は人妻なのに…っ…」
腰を上下に動かすたび、尻肉が震え、俺の股間に押し付けられる。目の前で彩葉の表情が快感に崩れていく。
「彩葉さん、目を逸らさないで」
「んっ…あっ…やだ…そんなの無理…!」
「俺しか見えなくなってるんでしょ」
「…うんっ…! あの人より…あなたしか…!」
彩葉は涙を浮かべながら必死に腰を振り続けた。俺の肩に爪を立て、痙攣しながら達していく。
限界を感じた俺が「出す」と耳元で告げると、彩葉は潤んだ瞳で見上げてきた。
「お願い、中にちょうだい…私、もうあなたのものだから」
その言葉に背中がゾクっとした。奥まで突き上げ、一気に注ぎ込む。
「んあぁぁぁぁっ!」
彩葉は絶叫し、俺の胸にしがみついて痙攣を繰り返した。
息を整えながら、俺の膝の上でぐったりした彩葉が小さく笑った。
「…次、来週でも会える?」
「自分から予定決めちゃうんですか」
「もう嘘つくの慣れちゃった。怖いけど…それより、あなたが欲しい」
旦那に嘘をつく罪悪感なんてもう残っていない。彩葉は「好きだから」と信じ込んでいる。でも俺から見れば、完全に中出しに依存した牝に変わっていた。
窓の外では、市電のベルが昼の鹿児島に響いていた。
日常の買い物帰りを装いながら、彩葉は当たり前のように俺の精液を抱えて帰る。
最高の男の習慣を、俺は手に入れたんだ。