いまは引越したが、分譲賃貸のマンションに住んでいた事がある。
分譲賃貸というのは分譲で売られたマンションを買ったオーナーが管理会社を通じ賃貸希望者に貸しだす。オーナーにとって、投資目的のマンションである。
基本的には家族世帯が住むマンションで、3LDKとか2LDKとか一般的な間取りの物件が占めている。そのマンションの低層階にはワンルームの部屋があり、独身の俺はそのワンルームの部屋を借り住んでいた。
こういう物件に住むと嫌な気持ちになる。
俺は家族に縁がないし周りから見れば何をしているかわからないような人間だから
家族で住む人達の目が嫌に気になった。
マンションの住人向けの回覧板というやつはないが、エントランスとエレベーターホールに住人に向けたお知らせ、のような掲示板がある。
ゴミの出し方や、マンション管理会社が代行でしてくれるサービスについて、など様々。
普段はちらりとしか見ないのだが一枚の貼り紙が目に止まった。
内容は
『マンション内に住む正学生の女の子が帰宅途中に男に追われ、エレベーターホールまでついて来た、
写真を撮られていたようである、オートロックのドアを開けれたわけだから、住人かも知れない、
お手数だか週末の住人集会には必ず出席してほしい』
といった事だった。
週末の集会に俺は出席しなかった。
元々分譲オーナーが出席するものだと思っていたし、なによりそんな時間がなかった。
集会の次の日の日曜日、俺の部屋のインターフォンが鳴る。
出てみれば、部屋の前に女性が数名立っていた。
部屋のドアを開ける、
「竹井さん、こんにちわ、同じマンション住人の川原です」
家族世帯で住むマンション内の奥さん達だった。
4、5名いたと思う。
皆、オシャレよりも実用的な服装で化粧はしておらず髪はまとめているか帽子をかぶっていた。
なにかと聞けば、
「なぜ集会に出席しなかったのですか?事件があったのは知っていましたか?」
と言われた。
これは俺の考えだか、女というのは集団を作るべきではない。
一人でいればオシャレや男を楽しむのに、集団になるとその周りに合わせ、個性がなくなり、なぜか好戦的になる。なにより女を忘れている。
マンション内の奥様方はまさにそれで、俺はメスライオンに囲まれたバンビの気分だった。
俺は「事件は貼り紙をみて知っているが、警察に任せればいい、集会にはオーナーが出ているはずだ」
と話した。
「後ろめたくなければあなたの写真を提供してほしい」と言う女。
集団の先頭に立ち俺にその牙をみせている。
30代後半でショートカット、ジーンズにポロシャツを着ている。
化粧はしていないが、そのまんま東の前の奧さんに似ていた。美人ではある。
しかし好戦的である。
なぜ写真が必要なのかと聞けば、マンションエントランス、エレベーターホールの防犯カメラにその男が写っていた。だから照合する、というのだ。
俺は「警察から要請があれば応じる」とだけ答えながらドアを閉めようとしたが
後ろにいた赤ちゃんを抱いた女が俺を呼び止める。
「写真だけですよ?問題あるんですか?」結構強めの言い方だった。
続けてその隣の女が言う「男性は皆さん協力して頂けていますよ。」
言い方が優しく落ちついていて、見た目も俺のタイプだった。
パーマをかけた髪をまとめ、Tシャツ姿でも胸が大きい事がわかるいい女だった。
先頭にたつショートカットの女が言う。
「いまカメラで撮らせてもらえますか?」
探偵気取りかと俺は思った。
俺は「断わる」とだけ言いドアを閉めた。
深夜に帰宅する事が多い俺はマンション内で奥様方に会う事はなかった。
ただあれからマンション内での俺の評判は悪くなっていたと思う。
メスライオン達は情報伝達能力が高い。
独身で何をしているかわからず閉鎖的な態度をとった俺を話のネタにしないはずがなかった。
ポストにも事件に関する概要や子ども達がおびえているなど誇張された内容が書かれた冊子などが入っていた。
俺はすべて迷惑チラシ用のゴミ箱に捨てていた。
一週間もたたず警察官が二人俺の家にやって来た。
対応は穏やかだった。
奥様方からの要請だった。
マンション住民が事件についておびえている、写真はいいのでお顔だけ拝見したいとの事だった。
俺も丁寧に対応した。
挨拶をし身分証をみせ、事件があった日は仕事で事務所にいた事を告げた。
後日マンション掲示板に警察署からのお知らせとして、防犯カメラに写った男を任意で話を聞いた、
男は以前このマンションに住んでいた事があり、警察から住居内に侵入しないように警告したと貼り紙があった。
何事かに発展せず良かった、そう思った。
その何日か後平日休みの午後、買い物から帰りエレベーターを待っていると、あの時の奥様と遭遇した。
ショートカットで先頭に立っていた、あの美人だが挑戦的な女だ。
仔犬を抱いて散歩帰りだろうか。
無言で挨拶は交わさなかった。
ジーンズで脚は長く細身だった。
エレベーター内でも無言。
俺は別に気にもしなかった。
部屋に入りゆっくりしているとインターフォンが鳴る。
でるとドアの前にその女が立っていた。
ドアを開ける。
「こんにちわ…お休みのところごめんなさい。」
あの日の好戦的さはなく小さな声だった。
「こんにちわ、なんでしょうか?」
俺は聞いた。
「この間は失礼しましたごめんなさい…疑ったわけではありませんが失礼な事をしました」
と言った。
俺は「お子さん達になにもなく良かったですね、なによりだと思います。」
とだけ言いドアを閉めようとした。
あの日のようにまた声をだす女
「これどうぞ」
箱に入ったケーキだった。
俺は「甘い物は食べない」と言った。
だけれど失礼な事を言ったと思うと同時に下心が生まれた。
いい女だった。
タイプならあの日後ろにいた女だが、ショートカットも似合っていて細身の身体もバランスが良かった。
「上がりますか?お茶だします。」
そう言うと女は戸惑いながら脚を玄関に入れた。
俺は振り向きもせず中に入る。
女は仕方なく部屋にあがった。
ワンルームの部屋は8畳程度。
トイレとお風呂は分かれていてキッチンはそれなりに大きく対面キッチンだった。
対面する側には小さめのイスを二つ置き、ワンルームの部屋には真ん中にセミダブルのベッドを置き、
部屋の隅には両サイドに趣味で聴くスピーカーを置いていた。
「意外に広いですね。」
女はそう言った。
俺はコーヒーを用意した。
女は対面式のカウンターテーブルに用意していたと思う。
仕事の話とかつまらない話をしたとおぼえている。
子どもは一人で男の子で結婚前は旅行代理店でOLをしていたとかそんな話。
女は薄く化粧をしていた。
俺は話を割るように聞く「彼氏はいないの?」
女がが答える「いえいえ、結婚してますから」
俺が聞く「結婚をしていても彼氏がいる人もいるでしょう?」
「…ああ、まあそうですね」女は突然の会話に驚いた様子だった。
「綺麗だからモテると思いますよ」と言うと
「そんな事はないです」と謙遜しながらも嬉しそうに笑っていた。
俺が黙っていると女は「出会いもないですしね」と言った。
俺は「興味はあるんだ?」と聞いてみる。
女は「うう…ん」と考えている声をだしていた。
俺は横向きに並んでいた姿勢を彼女に向けた。
少し強引だったけど髪を撫で顔を寄せた。
女は抵抗しなかった。
顔を寄せると目を閉じていた。
そのままキスをした。
舌を絡ませて音をだした。
キスをすればするほど女は無防備になり硬くなっていた身体は火照り温かくなった。
その日はキスだけをした、メアドを交換して帰っていった。
ドアをでる時は他の住民に気づかれないように慎重にそっと出て行ったのを覚えている。
男はいないと言っていたが慣れたキスだった。
OL時代には遊んでいたのだろうか、そう思った。
メールは頻繁にきた。
旦那さんの愚痴などもあったがほとんどがエロい内容だった。
自分はどMであるともいっていた。
俺は外で会おうともちかけた。
夜は難しいと言っていたが俺は夜しかダメだった。
少したってからエロい写真つきのメールなどのやり取りの後、女が、月に一度マンション内の奥様達で女子会をしている、金曜日の夜に居酒屋などでお酒をするという。
実はこの会は開催もされるが、奥様達の協力で自由にもなれると言うのだ。
旦那さんから連絡があれば協力して居酒屋にいるなどアリバイを話すらしい。
なんだこんな事をしていたのか、しかしそれもそうだと思う、毎日家にいたら干からびてしまう。
奥様達の秘密なのだろう。金曜日の夜、マンションから遠く離れた場所で会った。
イタリアンバーのような店で待ち合わせた、女は清楚な服装だった。
白のスカートにグレーのブラウス、アクセサリーをつけ、高めのヒールをはいた、
大人な女になっていた。カバンが大きめだったからそれを聞くと
「これはジーンズが入っている」と笑っていた。
帰りにトイレで着替えるのだという。
なるほど女子会なのに派手な服装なら旦那さんも怪しむからだろう。
お酒はワインを飲んだ。食事は軽めに街にでた。
夏の暑さで日中汗をかいたせいか酔いが早かった。
その街はいかがわしい風俗やラブホテルなどが乱立している、
ホテルに入る前に俺はドン・キホーテに誘った。
二階に上がる。
アダルトコーナーだ。
彼女は恥ずかしがった。
食事を終えたのは20時くらいだったからまだ店内には沢山人がいた。
女は身体を俺に密着させて恥ずかしがった。
鞄は俺が持っていたから女は両手を俺の身体に寄せていた。
その後、当然のことだが俺たちは近くのラブホテルに移動した。
そして情熱的に抱き合った。
女の体はやわらかく、暖かい。
俺は男として生セックスを要求すると、女はうるんだ目でうなずいて股をひらいた。
俺はそこに、ギンギンのものをぶちこんだ。
6時間もセックスし続けて、4発も中出しした。
「嬉しい、嬉しい!」
女は睦言のように叫び続けていた。
そのから毎週1回、誘われるたびに中出ししている。